平成29年の訪日外国人旅行消費額は4.4兆円 アジアからを中心に訪日客急増

シカに鹿せんべいを与える外国人観光客=奈良市
シカに鹿せんべいを与える外国人観光客=奈良市【拡大】

 観光庁が16日発表した訪日外国人消費動向調査によると、平成29年の訪日外国人旅行者による買い物などの旅行消費額(速報値)は前年比17.8%増の4兆4161億円と5年連続で過去最高額を更新した。初の4兆円台に乗せた一方、32年に8兆円の政府目標までは“五合目”に届いた程度で、目標達成には一層のてこ入れが求められる。

 ビザ緩和や航空路線の新規就航などを背景にアジアを中心に訪日客が急増し、消費額全体を押し上げた。費目別では、全体の37.1%を占める買い物代が1兆6398億円と最多だが、シェアは前年(38.1%)よりも減少。代わって宿泊料金や娯楽サービス費の構成比が拡大しており、モノ消費からコト消費への転換がみられる。

 一方、1人当たりの旅行支出は1.3%減の15万3921円で、中国人観光客の「爆買い」が話題になった27年をピークに2年連続で減少した。

 観光庁の田村明比古長官は記者会見で、「観光で成功している国は、日本と比べて娯楽サービスの構成比率が高い」と指摘、夜間の娯楽需要への対応や、長期滞在を促すような施策を進める考えを示した。

 また、日本政府観光局(JNTO)は同日、29年の訪日客数(推計値)を2869万900人と発表した。国・地域別では中国が15.4%増の735万5800人、韓国が40.3%増の714万200人など、主要20カ国・地域のすべてで過去最高を更新した。