GDP、8四半期連続プラス 潜在成長力の強化が急務

 2017年10~12月期の実質国内総生産(GDP)速報値は、約28年ぶりとなる8四半期連続プラス成長を記録した。ただ、最高10%超の成長率を記録したバブル期と異なり、足元は低水準の成長が続く「低温経済」だ。金融市場の動揺による悪影響が懸念される中、少子化を補い、経済の「体力」を示す潜在成長力の強化が急務となる。

 「民需の増加に支えられた成長となった。景気は緩やかに回復している」。茂木敏充経済再生担当相は14日の記者会見でこう評価した。企業の手応えも強まり、三陽商会の岩田功社長は個人消費に関し「昨年秋冬などの商戦をみても底打ち感が出てきた」とした。

 もっとも成長率の幅は前期から縮小。中長期的にも鈍化し、17年10~12月期までの8四半期の成長率は0.5~2.5%と、28年前の12四半期の0.8~11.2%を大きく下回っている。

 バブル期は地価、株価高騰などの事情もあったが、違いの根底にあるのは働き手の減少で潜在成長力が落ちていることだ。28年前は4%台後半に達した潜在成長率は足元で1%強だ。

 東京市場では14日も米国の金利上昇懸念で株安、円高が進んだ。長期化すれば「企業は設備投資や賃上げに後ろ向きになる」(第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミスト)。

 こうした状況も踏まえ、茂木氏は「実体を伴った景気回復が何より重要だ」と強調した。政府は高付加価値を生む人材を育成する「人づくり革命」などを打ち出しているが、官民一丸で対策を急ぐ必要がある。(山口暢彦)