退屈な銀行より「無法地帯」 ミレニアルの仮想通貨トレーダーに興奮と富 (1/3ページ)

香港を本拠とする仮想通貨交換所「ビットメックス」の共同創業者兼CEOのアーサー・ヘイズ氏(ブルームバーグ)
香港を本拠とする仮想通貨交換所「ビットメックス」の共同創業者兼CEOのアーサー・ヘイズ氏(ブルームバーグ)【拡大】

 アーサー・ヘイズ氏は2013年に、米シティグループの株式トレーダーとして香港で雌伏の時を過ごしていた。フィットネスマニアで早起きの同氏には、当時の金融の世界は退屈だった。

 受注22兆円を超す

 香港にやって来た6年前には、銀行業界の黄金時代を体験していた。ドイツ銀行の株式デリバティブ(金融派生商品)セールスデスク、通称「蛇の穴」で働いていた当時、市場は燃え盛っていた。トレーダーは勝利を祝うためにヘリコプターでマカオのカジノへ繰り出した。スロットル全開のトレーディングフロアの熱狂も、「ドラゴンアイ」クラブで過ごすナイトライフも気に入っていた。

 しかし金融危機から数年後のシティグループは一変していた。実際、ヘイズ氏は危機後の人員削減で職を失おうとしていた。しかし、仮想通貨ビットコインと出合った同氏は平然としていた。

 現在、32歳の同氏は香港を本拠とする仮想通貨交換所、ビットメックスの共同創業者兼最高経営責任者(CEO)だ。ビットコインなど仮想通貨を現物ベースで購入できる他のマーケットプレースと異なり、ビットメックスはエキゾチックな仮想通貨デリバティブを提供する。最大で100対1のレバレッジを効かせて11の仮想通貨の方向に賭けることができる先物を扱っている。

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