競合他社への転職、多様性も「機密事項」 (1/2ページ)

米ニューヨークで昨年開かれたマイクロソフトのイベント(ブルームバーグ)
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 米IT大手IBMが、同社の最高多様性責任者(CDO)を務めたリンジー・レイ・マッキンタイア氏を同業であるマイクロソフトが雇用しようとしていることに異議を唱えている。

 IBMの訴えによると、マッキンタイア氏はIBMに20年以上在籍し、2015年からはCDOとリーダーシップ継承計画担当バイスプレジデントを兼務。人材の多様性や同社の戦略に関する機密情報を持っており、マイクロソフトへ即座の移籍が認められれば「実質的かつ差し迫った競争上の損害」が生じる恐れがあるという。IBMは1年間の競業避止義務の適用を求め、訴えを起こした。

 この訴訟は、上級職員が競合他社に転職した際に生じ得る問題を浮き彫りにしたが、同時に、米企業において多様性への取り組みが重要度を増している状況をも際立たせた。テクノロジー企業や金融機関ではこれまで、こうした訴訟の対象となるのは重要な専門知識や戦略的知識を持った社員で、採用や人事部門の担当者ではなかった。

 マッキンタイア氏の弁護士は、IBMが機密情報を持たない従業員に「広範すぎる」競業避止義務を課そうとしていると主張。「IBMは驚くべきことに、同社が何らかの点で『競合』と考える世界中のあらゆる企業のあらゆる役職に、マッキンタイア氏が丸1年もの間、就けないようにするための仮差し止めを求めている」と述べた。

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