【マネー講座】《債券入門》(3)〈債券市場と長期金利〉価格と利回りの深い関係 (1/4ページ)

 今回は、前回の債券の基本的なしくみで学んだ基礎知識をもとに、債券利回りの計算方法を説明します。そして、私たちの生活にも関わり深い長期金利と債券との関係について解説します。なお、理解を進めやすくするために、前回に引続き、最も一般的な債券である「確定利付債」に対象を絞って説明していきます。(三井住友信託銀行 瀬良礼子)

債券利回りはこうやって計算する

 利回りとは、運用期間全体にわたって発生するすべての収益について、元本に対する割合を年平均したものです。つまり、利回りは1年当たりの収益が元本に対して何パーセントの割合となるか、を計算します。

 前回説明したように、債券の収益には、(1)利息(インカム・ゲイン)と(2)値上がり益(キャピタル・ゲイン)があります(厳密には(3)再投資収益もありますが、ここでは取り上げません)。

 まず、1年当たりの利息は、利率(クーポンレート)に償還価格(=額面価格)100円を掛け合わせると計算できます。

 次に、値上がり益については、運用期間全体にわたって徐々に発生すると考えますので、値上がり益を債券購入時から償還期限までの期間(年単位)で割ると、1年当たりの値上がり益が計算できます。

 なお、債券購入時から償還期限までの期間を「残存期間」といいます。償還価格よりも高い価格で債券を購入した場合は、値上がり益はマイナスとなり、「損失」となりますが、計算方法はプラスの値上がり益と同様です。

 続いて、1年当たりの収益の合計について、元本に対する割合を計算します。

価格と同時に利回りも変動する