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果敢な挑戦で一歩踏み出した デザインめぐるEUのプロジェクト (2/3ページ)

安西洋之

 EUによるアンケート調査でも中小企業の半数以上は「デザインを採用していない」と答えているが、その現実がさらに裏付けされたといえる。

 当然ながら、国によってデザインの素地に関するバラつきは大きい。東欧のいくつかの国では、初歩編でさえも敷居が高い、との反応があった。

 「初期の目標で達成できなかったことは?」とヴィニャティさんに聞くと、「このプロジェクトは公的機関・商工会議所や企業のアドバイザーなどコーディネーター的な立場の人にデザインの基礎を学んでもらい、それを行政や民間企業に広めていくとの狙いがあった。しかしそういった立場の人をサポーターにするのは難しかった」と語る。

 デザインの考え方が普及しているスカンディナビア諸国では、参加者の平均的な理解度もさることながら、公的機関などにデザインの素養がある人材が豊富にいる。が、そういう人材がそもそもいない地域で、デザインに関心のある人たちをセミナーにひっぱってくること自体に苦労したらしい。

 誤解を避けるために説明を加えると、このセミナーは参加無料である。ビジネスとしてデザインに関与している(大きな都市に住む)人たちは、逆にこの種のセミナーにやってこない。だからこそEUは未開拓地にデザインを効率的に持ち込むことを目指したわけだ。

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