【専欄】マックにトヨタも…D&Gだけじゃない! 中国市場、半端な理解の危険性 (1/2ページ)

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 中国人の高級ブランド好きは有名である。今や高級ブランド品市場の32%を中国人消費者が支えており、今後も増え続けるというのが大方の予想だ。“巨龍”と称され、世界中で注目される中国市場だが、生半可な理解で進出すると、虎の尾を踏むことになりかねない。(ノンフィクション作家・青樹明子)

 イタリアの高級ブランド「ドルチェ&ガッバーナ(D&G)」のPR動画が中国で反発を招き、不買運動にまで発展したのは、昨年11月末のことである。

 問題の動画はたしかに稚拙だった。アジア系女性が、両手に一本ずつ箸を持ち、大きなピザにつきたてる。そこに「この小さな棒状の食器をどのように使って」「私たちの偉大なるマルゲリータピザを食べるのか」などの字幕が入った。「箸文化をばかにしている」と批判が続出し、予定していた上海でのファッションショーは中止され、アリババなどのネット通販サイトからD&Gの商品が消えた。有名芸能人から庶民までD&Gの不買運動が広がり、ブランドイメージは大きく傷つくことになった。

 D&Gだけではない。中国に進出する外国企業は、中国人の文化や中華思想をよほどしっかり理解しておかないと、いつ何時批判対象になるか分からない。

 忘れられないのは2005年のマクドナルドテレビCM事件である。ある中国人男性が、DVDショップを訪れたところ、サービス期間が既に終わったことに気づく。えー! とショックを受けた彼は、店長の足元にひざまずき、ズボンにすがりついて訴える。「1週間、いえ、せめて3日間でもいいから、サービス期間を延長してください」。そこへかぶるのが、マクドナルドのメッセージだ。「チャンスを失ったあなたの苦痛を、マクドナルドは理解します。われわれは365日サービス価格を提供します」

「膝下には黄金がある」のに…