中国経済8カ月連続で減速 1月先行指標 物価上昇率など鈍化

中国江蘇省連雲港市の港で輸出向けの風力発電用のタービン積む貨物船(AP)
中国江蘇省連雲港市の港で輸出向けの風力発電用のタービン積む貨物船(AP)【拡大】

 中国経済の1月の先行指標は、景気が8カ月連続で減速したことを示した。世界の需要や生産者物価上昇率の鈍化で成長に下押し圧力がかかっている。

 ブルームバーグ・エコノミクスは業況や市場センチメント(心理)に関する先行指標をまとめ、独自に指標を作成している。それによると、中国政府の景気刺激策による効果は1~3月期(第1四半期)の現時点でジネス活動を押し上げるまでには至っていない。昨年10~12月期(第4四半期)の中国経済は2009年以来の低成長だった。

 ブルームバーグ・エコノミクスの曲天石氏は「景気はなお減速しているが、ペース自体は鈍化している」と分析。「世界貿易をめぐる懸念や不安定な信頼感は引き続き経済の重しだ」とコメントした。

 中国当局は1月に追加の景気支援策を発表。中国人民銀行(中央銀行)が預金準備率の引き下げに踏み切ったほか、財政省は地方政府の特別債発行枠の拡大を容認しようとしている。

 通商面では劉鶴副首相が先月末訪米し、ワシントンで米国との協議に臨んだものの、知的財産権保護など主要な「構造問題」をめぐりほぼ進展が見られず、「停戦」期限の3月までに打開を図れることを示す兆しはほとんどない。

 スタンダードチャータードがまとめる中小企業の景況感を測る指数は1月に54.9と、前月の54.7から小幅上昇。民間セクターの資金調達を支援する当局の取り組みがやや押し上げる形となった。

 同行の申嵐エコノミスト(北京在勤)はリポートで、「労働市場に落ち込む兆しは見られず、給与の伸びは拡大している」と指摘。資金調達アクセスなどは改善したとしながらも、潤沢な流動性で短期金融市場の金利が低下傾向にあるにもかかわらず、規模が小さめの企業の借入金利はなお「高止まり」しており、金利の波及メカニズムが実体経済の改善につながっていない状況が続いていると記した。(ブルームバーグ Miao Han、Chloe Whiteaker)