アップル小売り責任者退社 アーレンツ氏 高級志向持ち込む

アンジェラ・アーレンツ
アンジェラ・アーレンツ【拡大】

 米アップルは5日、小売り担当責任者のアンジェラ・アーレンツ上級副社長(58)が4月に退社すると発表した。後任は人事責任者で同社生え抜きのディアドラ・オブライエン氏が兼任する。アップルはスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の売り上げが鈍り、販売立て直しを図っている。

 同社の発表によると、アーレンツ氏は「個人的および職業上の都合」で同社を離れるという。同氏は英高級ブランドのバーバリー・グループで最高経営責任者(CEO)を8年近く務めた後、アップルに入社した。

 アーレンツ氏はアップルに高級志向を持ち込み、小売店舗をウエアラブル端末「アップルウオッチ」を含む価格帯高めの商品のショーケースに変身させた。店舗はより開放的なフロアのある待ち合わせ場所のようなデザインとし、カスタマーサービスのプロがカウンターの奥から店内に出るようにした。同氏の下でアップルは店舗を広げ、現在は約25の国・地域に500店舗以上を構える。

 アップルにとって最大の収入源であるアイフォーンの売り上げは昨年ピークを付け、同社は製品販売で転機にある。このタイミングで小売り担当責任者に就くオブライエン氏は、生え抜きで同責任者を務める初の人材。1980年代からアップルに勤務するオブライエン氏は人事担当に就く前、セールスを担当するバイスプレジデントだった。

 ウェドブッシュのアナリスト、ダニエル・アイブス氏は「アップル生え抜きの人材が責任者に就くことには勇気づけられる。(同社にとって)これまでで最も重要かつ将来が決まるような時期に外部の人間に小売りを統括させるのはリスクが高いだろう」とみている。(ブルームバーグ Mark Gurman)