中国需要減、欧米企業も痛手 建機・半導体…利益見通し下押し

米マサチューセッツ州ミドルトンで待機中のキャタピラーのロードローラー(AP)
米マサチューセッツ州ミドルトンで待機中のキャタピラーのロードローラー(AP)【拡大】

 キャタピラーが生産するのは巨大な黄色いブルドーザー。エヌビディアが手掛けるのは微細なコンピューター用チップだ。両社の製品に共通点はほとんどない。だが、先月28日発表された両社の決算は同じ方向を指していた。中国で多岐にわたる製品で需要が減速している点だ。

想定外の落ち込み

 アップルが業績について警鐘を鳴らし投資家を動揺させた1月上旬以降、中国での冷え込みが向こう1年どういった分野の企業業績に痛手を与えるかの構図が見え始めている。スタンレー・ブラック&デッカーの工具やPPGインダストリーズの自動車用コーティング、インテルのプロセッサーなどもこの図に含まれる。以下に欧米企業の声を要約した。

 工業分野の代表的企業であるキャタピラーは昨年10~12月期(第4四半期)決算を発表した際、2019年通期利益がウォール街の予想を下回る見通しを示した。中国での掘削機販売は前年比横ばいになると予想した。

 キャタピラーの第4四半期利益は、ほぼ2年ぶりに予想を下回った。中国の想定外の落ち込みなどによる建設分野の弱さは心配な展開だ。

 スタンレー・ブラック&デッカーのジム・ローリー最高経営責任者(CEO)は1月第4週、中国と世界の大半で景気減速に直面していると述べ、警鐘を鳴らした。その前の週には塗料メーカーのPPGが2019年前半に見込まれる圧力の一つとして中国の低調な産業活動に言及した。

自動車販売も低調

 世界のパソコンやサーバーの大部分の主要部品であるプロセッサーを手掛けるインテルは、通期見通しが市場予想を下回った理由の一つとして中国需要の軟化を挙げた。コンピューターグラフィックス(CG)カード用半導体メーカーで最大手のエヌビディアは、中国を中心に「マクロ経済状況の悪化」が同社製品の消費者需要に影響したと説明した。

 中国での自動車販売は昨年、過去20年余りで初めて減少した。ドイツのフォルクスワーゲン(VW)のヘルベルト・ディースCEOは、スイスのダボスでブルームバーグ・テレビとのインタビューに応じ、「確かに中国は脅威にさらされている。今年は厳しいだろう」と語った。

 フォード・モーターは昨年10~12月期に中国で5億3400万ドル(約583億円)の損失を計上した。ディーラー向け出荷台数の指標となる中国合弁事業による卸売りは同四半期に57%落ち込んだ。昨年末までに黒字化した同社ディーラーは約3分の1にすぎなかったと、フォードのグローバル市場担当プレジデント、ジム・ファーリー氏は先月23日の決算発表に関する電話会議で明らかにした。(ブルームバーグ Cecile Daurat、Matt Townsend)