米中ハイテク冷戦、各国経済に痛手も 囲い込み困難、米産業の革新阻害 (2/2ページ)

中国浙江省杭州市の公道で実施されている自動運転の実証試験(ブルームバーグ)
中国浙江省杭州市の公道で実施されている自動運転の実証試験(ブルームバーグ)【拡大】

個別的罰則が妥当

 中国はソ連ではない。AIを含むテクノロジーの多くの分野で中国は既に米国と肩を並べようとしており、冷戦を読み誤れば必然的に政策ミスを招くことになる。

 安全保障については、脅威とともに米経済への悪影響を最小限にするための的を絞ったアプローチが必要だ。クリントン政権時代の国務省幹部、スーザン・シャーク氏が提案するのは、長距離レーダーなどその分野で負ければ米国の国家安全保障が危うくなるテクノロジーを範囲を狭めて定義し、それを徹底的に守るというものだ。同様に、全産業を対象に包括的な措置に訴えるのではなく、テクノロジーを盗み出すことで利益を得ている個々の中国企業を罰する方が妥当だ。

 とりわけ、米国は自らの産業競争力に照準を定めるべきだ。中国テクノロジー産業への米国人投資家のパイオニアの一人であり、ベンチャーキャピタルの啓明創投を創業したゲーリー・リーシェル氏は「中国封じ込めに投じる資金全てを米国の研究所とイノベーションセンターに投じるべきだ」と指摘し、「米国は守りがうまくない」と続けた。(ブルームバーグ Andrew Browne)

 (アンドルー・ブラウン氏はブルームバーグ・ニューエコノミーフォーラムの編集ディレクターで、この記事の内容は必ずしも編集部やブルームバーグ・エル・ピー、オーナーらの意見を反映するものではありません)