ドイツの成長率「大幅に下振れも」 連銀総裁、長期的減退は否定

バイトマン・ドイツ連邦銀行総裁
バイトマン・ドイツ連邦銀行総裁【拡大】

 欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのバイトマン・ドイツ連邦銀行総裁はドイツ西部マンハイムでの講演で、ドイツ経済の弱さが2019年に入っても続いており、通年の成長率は昨年12月に公表したばかりの予測を大幅に下回るだろうと述べた。その上で、ECBは一時的な減速を理由に政策の正常化をやめるべきではないと改めて主張した。

 バイトマン氏は同国経済の今年の成長は潜在成長率の1.5%を大きく下回る見通しだとしつつ、「悲観をあおる理由はない。長引く生産低迷が経済の全面的な損失を意味するのかと言えば、そうではない。言い換えれば、急激な落ち込みも、経済活動の著しい減退の長期化も見られていない」と指摘した。

 米中貿易問題がいまだ解決せず、英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる「シェークスピア的なドラマ」が続く中で、ドイツ経済の不透明性は依然高いが、19年以降の見通しには自信があるとバイトマン氏は示唆。20年の成長率を1.6%、21年の成長率を1.5%とした昨年12月の予測は、依然として現実的だと述べた。

 ECBの政策正常化に関しては「既に数人が極めてゆっくりとした、積極的ではない金融政策の正常化を要求している」と指摘した上で、「いずれにせよ正常化の過程は数年かかる公算が大きい。だからこそ、不必要に時間を浪費しないことが重要になる。結局のところ、金融政策は将来の予想外の景気悪化に備えて、一層の余地を必要としている」と論じた。(ブルームバーグ Piotr Skolimowski、Carolynn Look)