「一帯一路」すったもんだの末路 仏の空港、中国企業撤退で大揺れ (1/3ページ)

仏南西部トゥールーズ・ブラニャック空港にある巨大な免税品店。平日の昼間は客がまばらで、閑散としていた
仏南西部トゥールーズ・ブラニャック空港にある巨大な免税品店。平日の昼間は客がまばらで、閑散としていた【拡大】

 欧州航空産業の中心地、フランス南西部トゥールーズの国際空港が中国資本をめぐって大揺れだ。空港民営化に伴って参入した中国企業が、社長の失踪や投資計画の不履行など、すったもんだの末に経営撤退に動いたため。現地を訪ねると、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」のお粗末な実態が見えてきた。

 「トップがいきなり、2年以上も消息不明になった。取締役会には毎回、別の人が来て、言葉もロクに通じない。撤退計画には正直、ホッとしている」

 地元自治体による広域連合の空港担当、ベルナール・ケレル氏はこう話した。

 問題になっているのは、利用者数で国内5位のトゥールーズ・ブラニャック空港。空港の筆頭株主である中国の企業連合「欧州カジル」が1月、株売却の手続きを始めたと報じられた。既に複数の仏企業が株取得に意欲を表明した。

 カジルは2015年、仏政府の空港株売却に伴い全体の49.99%を落札した。カジルを率いるのは、香港出身で40代の潘浩文氏。トゥールーズの関係者に「8億5千万ユーロ(約1千億円)を投資し、空港周辺の交通網や展示場を整備する。空港利用者を2倍以上に増やす」と言って喜ばせた後、17年まで姿をくらませた。

参入の「成果」は