経済インサイド

豚コレラ、中国などから侵入か 感染拡大に農水省は手詰まり (2/2ページ)

 しかし、吉川農水相は2日の会見でもワクチン接種について、「慎重に判断していく」との姿勢を崩さなかった。なぜなら、豚にワクチンを使うと、国際機関が豚コレラを撲滅しているとして認定する「清浄国」への復帰に時間がかかり、各国が日本からの豚の輸入を避ける可能性があるからだ。

 最近では、タイが日本から豚肉の輸入を始めることで合意したばかり。政府全体で農産品の輸出額目標1兆円の達成に向け、弾みがつくと喜ぶ中、水を差すようなことはしたくないというのが農水省の本音だ。

 こうした中、豚コレラより致死率が高く、有効な治療法やワクチンがない、アフリカ豚コレラが中国や北朝鮮などで発生し、新たな脅威にもさらされている。 豚コレラの感染地域の拡大について、菅義偉官房長官は7日の記者会見で、「極めて重大な局面を迎えている」との認識を示しており、まさに緊急事態を迎えている。

 農水省は「指導、指導結果の報告要請、飼養衛生管理の遵守を徹底させる」(吉川農水相)ほか、空港での水際対策に躍起となっている。ワクチン接種という“伝家の宝刀”なしで、事態を収束させられるのか注目される。

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