海外情勢

うどんなど「日本食」インド進出相次ぐ 若者ら現地人にも人気

 経済成長が進むインドで、日本食の進出が目立っている。日本人の経営者らがうどんや宅配すし、日本式カレーなどの事業を展開し、約13億の人口を抱える巨大市場での浸透を目指す。流通インフラは未整備で保守的な食文化も壁となるが、日本食の需要が期待できる「フロンティア」。どこまで食い込めるのか。経営者らの挑戦が続く。

 数年内に30店舗を

 「初めは客の大半が日本人でしたが、今は半分ほどがインド人です」。首都ニューデリー近郊のグルガオンで2017年12月にうどん店「MAKOTO・UDON」を開店した森川誠さんは、今年6月にニューデリーに3号店を出した。数年以内に首都圏で30店舗出店を目指す考えだ。

 広島市で建設業を営むが、仕事でインドを訪れるうちに「気軽に食べられる日本食を提供したい」と考え、うどん店の出店を思い立った。使用する小麦はインド産。独特のえぐみを抑えるため日本から持ち込んだ製麺機で細麺に加工する。価格は150ルピー(約228円)からと安めの設定だ。

 インドでうどんはほとんど知られていないが、フェイスブックの投稿などを見た若者たちが来店するように。かけうどんを注文した会社員、アレイ・パタクさんは「初めて食べた味だが、おいしい」と満足げだ。

 急成長する宅配サービスに注目し、高所得層を狙ったビジネスもある。首都圏で15年から宅配すしを扱う「スシジャンクション」のメニューは巻きずしが中心で、客の8割以上をインド人が占める。海が遠い内陸部では鮮魚自体が高級食材だが、代表の手嶋友長さんは「日本食の認知度が高まり、需要は年々伸びている」と話す。

 日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、インドで日本食がメインのレストランは昨年の約60軒から今年は約100軒に増えた。「外国で日本料理を知ったインド人が増えているのも背景にあるのではないか」(同ニューデリー事務所)という。

 宗教配慮したカレー

 「カレーハウスCoCo壱番屋」を展開する壱番屋が、今年7月にカレー大国インドへの進出計画を発表し、話題となった。牛丼店「吉野家」などを運営する吉野家ホールディングスも昨年、グルガオンに1号店となる飲食店を出した。多数派のヒンズー教徒が牛を神聖視していることから、食材は鶏肉がメインだ。

 だが、カレーなどスパイスを使った料理を好む人たちが多い保守的な食文化の中で日本料理を印象付けるのは容易ではない。冷凍食品を運ぶ道路インフラが発達しておらず、品質管理も難しい。

 別の日本人経営者は「インドは日本食の進出ではフロンティア市場。ブランドをどう確立していくかが、成功のポイント」と指摘した。(ニューデリー 共同)

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