海外情勢

EU、米の対仏報復を牽制 発動なら一丸で反撃 脅威を除去

 大手IT企業などを対象にしたフランスのデジタル課税に対抗し、米国が仏産品約24億ドル(約2600億円)相当への報復関税を実施した場合、欧州連合(EU)は一致団結し、使用可能なあらゆる選択肢を考慮に入れて相応の反撃に出る考えだ。EUの行政執行機関である欧州委員会のホーガン委員(通商担当)は4日、米国による対仏関税の脅威についてフランスのルメール経済・財務相と対応策を協議した。関係者によると、ホーガン氏はこれが欧州の問題であるとの認識を示し、EU一丸となって対応していくと言明したという。

 ホーガン氏との会合後、ルメール氏は記者団に「米国がフランスに制裁を科すのであれば、フランスを守るためにEUが団結して対応することは明らかだ」と述べた。「制裁と報復という論拠に入り込みたくはない。それを望んではいない。しかし米国が実施を決断するのであれば、われわれも自らを守らざるを得ない」と続けた。

 マクロン仏大統領は世界経済のデジタル化が進む中、デジタル経済に対応していない既存の税制を変更するためにハイテク企業への課税が必要だと主張している。仏政府はデジタル経済への課税をめぐる国際的な合意形成に向け、EUに先んじてデジタル課税を導入したものの、実効性が低いとの批判もある。

 今年1月に遡(さかのぼ)って適用される仏デジタル課税は、世界売上高が7億5000万ユーロ(約900億円)以上で、仏国内のデジタル分野の売上高が2500万ユーロ以上の企業が対象。約30社のうち大半が米企業だが、中国、ドイツ、英国、フランスの企業も含まれる。(ブルームバーグ Richard Bravo、Jonathan Setarns)

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus