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ラグジュアリーブランドにも時代の試練 それでもサスティナブルな理由 (1/3ページ)

安西洋之
安西洋之

 「ラグジュアリーブランド」とは、毀誉褒貶が極めて激しい言葉ではないかと思われる。ものを見る目がない人が「すがる」対象である場合、往々にラグジュアリーブランドは品位のなさの証として非難される。

 一方、量ではなく質を重視した商品としてのラグジュアリーブランドの評価は高い。特にファストファッションに代表される低価格帯の大量生産品は、「生活の質に貢献しているのか?」「地球の環境に多くの無駄を産んでいるのではないか?」と問われるなかにあって、ラグジュアリーブランドは1つの方向を示す。

 「ラグジュアリーブランドはサスティナブル(持続可能)なビジネスである」と語る、ラグジュアリーマネジメントの専門家がいる。ミラノ工科大学のビジネススクールで教えるアレッサンドロ・ブルンである。彼と昼食を共にしながら雑談した。

 アレッサンドロは「長期間の使用に耐える商品をつくることは、環境の視点からも同意を得やすい」と話す。

 まず彼が強調するのは、世界どこでも通用するラグジュアリーと称されるブランドが存在するのではなく、そのブランドをラグジュアリーと見なす文化が対象とするマーケットにあるかどうかである、という点だ。ドイツのラグジュアリーと中国のラグジュアリーは違う。

 「ロシア人は値段しかみない」とよく陰口を叩かれる。が、ロシア人もロシアの文化から生み出されたものが、外国で正当に評価されないとの不満があるはずだ。

 日本の茶器が日本国内で高額で取引される商品であっても、それが茶の文化のない世界では高額にならないのである。

 そして、一品モノではなく、ある程度の数があってラグジュアリーブランドと称される。もちろんアンティークやファインアートの作品は外れる。

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