ローカリゼーションマップ

ラグジュアリーブランドにも時代の試練 それでもサスティナブルな理由 (3/3ページ)

安西洋之
安西洋之

 かつてラグジュアリーブランドとは、多くの実態をミステリアスに包みこむことで成立すると考えられてきた。

 「ガバナンスが求められる社会にあって、ラグジュアリーブランドが例外とはならない。生産工程を公開すべきとの動きになりつつある」とアレッサンドロは指摘する。

 これはガバナンスだけでなく、ラグジュアリーブランドのクライアントの世代交代の影響でもある。ラグジュアリーブランドはオンラインショップについても、当初、ずいぶんと腰が引けていた。しかしながら、ネットネイティブはオンラインで購入するのを望み、その人たちが企業の態度として情報公開を期待するのは自然である。

 こうして、多くの点でラグジュアリーブランドの「かつての方程式」が崩れつつある。けれどもラグジュアリーブランドというカテゴリーは、時代によって意味が変化しつつも、これからも存在し続けるだろう。

 長期的利益の源泉を探し求めない企業がなくなるはずがないのだ。

安西洋之(あんざい・ひろゆき)
安西洋之(あんざい・ひろゆき) モバイルクルーズ株式会社代表取締役
De-Tales ltdデイレクター
ミラノと東京を拠点にビジネスプランナーとして活動。異文化理解とデザインを連携させたローカリゼーションマップ主宰。特に、2017年より「意味のイノベーション」のエヴァンゲリスト的活動を行い、ローカリゼーションと「意味のイノベーション」の結合を図っている。書籍に『イタリアで福島は』『世界の中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』『ヨーロッパの目 日本の目 文化のリアリティを読み解く』。共著に『デザインの次に来るもの』『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか?世界で売れる商品の異文化対応力』。監修にロベルト・ベルガンティ『突破するデザイン』。
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ローカリゼーションマップとは?
異文化市場を短期間で理解すると共に、コンテクストの構築にも貢献するアプローチ。

ローカリゼーションマップ】はイタリア在住歴の長い安西洋之さんが提唱するローカリゼーションマップについて考察する連載コラムです。更新は原則金曜日(第2週は更新なし)。アーカイブはこちら。安西さんはSankeiBizで別のコラム【ミラノの創作系男子たち】も連載中です。

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