働き方

早く帰って、ちゃんと休む 絶対に100食しか出さない行列店、その働き方 (3/4ページ)

 出した答えは「売上をギリギリまで減らそう」

 「100食以上売ったら?」「夜も売ったほうが儲かるのでは?」。

 そんなこと、何回も言われました。儲かるかどうかは別として、たしかに売上は上がるでしょう。

 でも、ちょっと待ってください。そもそも、なぜ会社は売上増を目指さなくてはならないのでしょうか。従業員のため? 会社のため? 社会のため? 実際のところ、経営者が「自分のため」に売上増を目指している、というのが多くの場合の真実ではないでしょうか。

 売上を増やして、自己資金を貯めておかないと、いざというときに不安。いつ景気が傾くかもわからないから、なるべく利益を確保しておこう……。そんな、自分の不安をかき消すために。

 「業績至上主義」にわたしは違和感を抱きます。

 100食以上売ったら、たくさん来られたお客様をずっとおもてなしし続けなければなりません。それでは、気持ちの余裕がなくなります。夜に営業したら勤務時間が長くなります。そのわりに、そこまで大きな儲けは得られません。

 佰食屋は、お客様のことだけを大切にするのではありません。いちばん大切なのは、「従業員のみんな」です。仕事が終わって帰るとき、外が明るいと、それだけでなんだか嬉しい気持ちになりませんか? そんな気持ちを、従業員のみんなにも味わってほしい。

 だから、佰食屋が出した答えは、「売上をギリギリまで減らそう」でした。

 営業時間は3時間半、17時には従業員が帰る

 朝の9時30分。ちらほらお客様が来られます。11時の開店なのに、どうしてそんなに早く?

 答えは、佰食屋がお配りしている「整理券」です。京都へは国内のみならず、海外からもたくさんのお客様が来られます。観光客の方も「佰食屋のステーキ丼を食べたい」と、わざわざお店にいらっしゃるのです。

 お客様の大切な時間を、並ぶために費やしてしまうのはもったいない。そんな思いから、佰食屋では整理券を配り、「〇時〇分までにお越しください」とご案内しています。すると、待っている間も有意義に過ごしていただくことができます。

 11時に開店。整理券を持ったお客様が続々と来られます。店内はあっという間に満席となり、その後ずっと客足は途絶えません。

 14時30分。最後のお客様が食べ終わるのを待つのみです。お客様をお見送りして、本日の営業は以上。あとは片づけをして、みんなでまかないを食べて帰るだけです。

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