令和の争点

働き続ける 「日本型雇用」代わる答えは 定年まで同じ会社「制度もたない」 (2/3ページ)

 令和の時代。昭和、平成の経済成長を支えたいわゆる「日本型雇用システム」は転換点を迎えている。

 「会社のために」働けるだけ働き、その分、高収入を得るという平成初めのバブル期の発想は過去のものになり、政府が進める働き方改革で長時間労働の抑制、個人の生活を重視したスタイルが推奨される。

 少子高齢化に伴い70歳までの雇用も模索されるが、その一方で企業は、多くのサラリーマンを守ってきた年功序列、終身雇用とも決別しようとしている。

 「制度疲労を起こしている」。今年5月、経団連の中西宏明会長は終身雇用についてこう述べ、トヨタ自動車の豊田章男社長も、「終身雇用を守っていくのは難しい局面に入っているのかと思う」と発言した。

 信太さんと同じ平成4年、東京都内の投資会社に1人の男性(49)が入社した。以来、約30年、同じ会社で働き続ける。感じるのは時代の変化だ。

 「会社に守ってもらう生き方から、自分で自分の人生を作る生き方に変わらざるを得ないだろう」

 入社翌年にバブルが崩壊。激動期に直面したが、企業に出資することで事業を作るベンチャーキャピタルの仕事に「モノ作り」の面白さを感じた。

 「大きな会社は体力があるからリスクがとれる。会社の歴史、カネ、看板を活用すると最初から大きな仕事ができる。僕はチームの下っ端でもいいから、でかい仕事がしたかった」

 実際、男性は40代で投資額200億円の「でかい仕事」を成功させ、今では会社の役員となった。働き方改革や70歳までの高齢者雇用を実現するため、終身雇用の見直しが不可避という企業の考え方は理解できるが、政府や経団連の考えに納得できないこともある。

 「労働力が足りないから70歳定年を取り入れるというのは分かるが、人口減少を止めなければ抜本的な対策にはならない」

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