今日から使えるロジカルシンキング

この店の売り上げを増やすには? フレームワークを使って施策を考えてみよう (4/4ページ)

苅野進
苅野進

問題3の解答

アポイントメント→提案→契約→納品→集金→アフターサービス→買い替え→追加製品の営業

 図に落とし込むとこのようになります。

 これはあくまで一例です。このように時系列でサービスの内容を整理するフレームワークを「バリューチェーン(VC)」分析といいます。このフレームワークの良いところは、時間軸で書き出して確認していくことでモレを物理的になくすことができるということです。問題2のように、概念を分類するよりも扱いやすくなります。

 「なぜ問題が発生しているのか?」を考えるときに、「いつ・どこで問題が発生しているのか?」というように時間と場所を特定することができると原因の特定や解決策の検討が容易になるのです。

モレなく考えた後のステップも大事

 検討すべき項目をモレなくピックアップするという作業にはこれで完璧というゴールがありません。しかし、フレームワークを活用したり、経験を活かしたりすることで致命的なミスをしないという効果は大きいので、「モレなく考える」にこだわりすぎずに、ある程度の検討で切り上げて、あとは注意深く進んでいきながら考えることにも慣れていきましょう。

 また、この作業はあくまで検討項目のピックアップです。そこからどの点に重きを置いて優先的に手を打っていくかというのはさらに先のステップで決断しなくてはならないものです。それはさらにリスクを背負ったものなので、企業などでも分析は若手や専門部署がやり、それを使って経営判断をするのはさらに上役というのが普通です。

 成長を目指すみなさんもモレのない分析のスキルはもちろんですが、「自分だったら次にどこに手を打つか?」を常に考える練習をしておいてほしいと思います。

苅野進(かりの・しん)
苅野進(かりの・しん) 子供向けロジカルシンキング指導の専門家
学習塾ロジム代表
経営コンサルタントを経て、小学生から高校生向けに論理的思考力を養成する学習塾ロジムを2004年に設立。探求型のオリジナルワークショップによって「上手に試行錯誤をする」「適切なコミュニケーションで周りを巻き込む」ことで問題を解決できる人材を育成し、指導者養成にも取り組んでいる。著書に「10歳でもわかる問題解決の授業」「考える力とは問題をシンプルにすることである」など。東京大学文学部卒。

【今日から使えるロジカルシンキング】は子供向けにロジカルシンキングのスキルを身につける講座やワークショップを開講する学習塾「ロジム」の塾長・苅野進さんがビジネスパーソンのみなさんにロジカルシンキングの基本を伝える連載です。アーカイブはこちら

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus