働き方

退職代行、若手にとっては渡りに船 「幸福のモデル」は機能不全に陥った (2/4ページ)

 業種別にみると、製造業、非製造業の両分野で人手不足は深刻化している。特に、サービス業では介護分野を中心に働き手の確保が思うようにいっていない。省人化に向けた投資を行う企業は増えているものの、人手不足への対応は容易ではない。

 こうした状況から多くの企業は、「少しでも多くの人に、より長く勤めてほしい」と考えるようになっている。一度退職されてしまうと、代わりの人材を探すにはかなりのコストがかかる。採用できたとしても、業務に必要なスキルや能力があるかなど、不確実性も伴う。それを避け、事業を継続するために、企業は従業員の引き留めを画策するのだろう。

 「すぐに辞めたい」と思う人にとっては渡りに船

 「ここで辞められるわけにはいかない」という企業側の考えが強くなりすぎ、退職をめぐるトラブルも増えている。2017年度、全国の労働局に出された退職トラブルの相談は3万8954件に達した。これは、解雇相談よりも多かった。

 業務量が増える中、人間関係に悩みストレスを感じている人は増えている。労働需給が逼迫(ひっぱく)しているため、その気になれば簡単に転職できる。リーマンショック後の状況に比べれば、転職市場はかなりの活況だ。

 このため20~30代を中心に、退職代行サービスを利用する人が急増している。どういった心理で、こうしたサービスを利用するのか。「自分で退職を伝えるのが面倒だ」「一度やめると決めた以上、勤め先と交渉などしたくない」といった考えだろうか。人間関係が悪化し、上司に退職の意思を伝えることが難しい(できない)という人もいるだろう。スキル向上のために勤め先を変えるという考え方も一般的になりつつある。

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