経済インサイド

まだまだ厳しい高校生の就活 「1人1社」の“掟”の重圧も (3/3ページ)

 企業研究の必要性

 厚生労働省によると、高卒者は入社3年以内に約4割が退職しているとの統計もある。授業時間との兼ね合いから就職に関する情報収集ができず、高校生自らが企業研究する機会が限られていることがその原因との指摘が出ている。

 こうした高校生の就活の課題解決に向けた動きも始まっている。

 最も多いのがインターンシップ(就業体験)だ。IT関連企業のウォンテッドリー(東京都港区)は昨夏、初めて高校1年生をインターンシップで受け入れた。この生徒は競技プログラミングの経験はあるが、ウェブサービスの開発は未経験だ。そこでメンター(世話役)となるエンジニアと人事担当者が3回面談し、現在取り組んでいるプログラミング内容やインターンで挑戦したいことを把握。「緊急度は高くないが、インターンで取り組んで意味のあること」(同社)となる機械学習の技術を活用したサービスの開発に5日間、従事してもらった。

 とはいえ、少数精鋭規模のベンチャー企業にとって、インターンを受け入れるのは容易なことではない。受け入れ準備をしっかりと行う必要があるが、ノウハウがない企業も多い。そもそも、希望者全てがインターンシップに参加できるとは限らない。

 そこで、手っ取り早く会社を研究出来るのが合同企業説明会だ。採用支援を手がけるジンジブ(東京都港区)は7月下旬、東京と大阪で高校生向けの合同企業説明会を開いた。

 このうち、東京の説明会場では、飲食や建設、介護、製造業などを中心に約100社がブースを構え、採用担当者が集まった高校生に会社の事業概要や福利厚生制度などを熱心に説明していた。ジンジブは、高校生の採用試験のピークが過ぎた10月にも東京(5日)、福岡(11日)、大阪(25日)で合同企業説明会を開く。担当者は「9月の採用試験が残念ながら不本意な結果になったとしても、絶対にあきらめないで」と話す。(松村信仁)

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