ビジネスパーソン大航海時代

「自動車整備士でエンジェル投資家」が挑む 連続性のある人生~航海(14) (1/3ページ)

小原聖誉
小原聖誉

 今回は、新卒で自動車整備会社に入社し、現在も整備士として働くかたわら、創業間もない企業に資金を供給するエンジェル投資家として20社以上の未上場企業に出資をされているメカニックさん(仮称:34歳)についてお話させてください。

 みなさんは「自動車整備士 兼 エンジェル投資家」と聞くとどのような印象をお持ちになるでしょうか? 意外性ある組み合わせで、簡単には想像もつかないかも知れませんね。

 しかし、メカニックさんのお話を伺うとなぜ自動車整備士が投資を行うに至ったのかの背景の共感と、そしてエンジェル投資ができる世の中になってきているということに驚くことになるでしょう。

 それではインタビューをご覧ください。

 「結婚」と「東日本大震災」で思考停止気味の自分を打破

 メカニックさんは、昔の自分は思考停止をしていたと語ります。

 「大学時代の自分はゲーマーでした。ハマるととことんやってしまう自分ですから、1日10時間以上ゲームをして全国のユーザーと腕を競っていました。大学を卒業すると十分に考えた訳ではなく自動車整備会社に入社しました」

 自動車整備士になられたのですね。どんなことを感じましたか?

 「まず仕事は面白いなと。凝り性なので合っています。ただ、正直なところ給料は安かった。これでは結婚して生活するには家族を幸せに出来ないぞ、と率直に思いました」

 え…給与を調べた上で就職なされたわけではないのですか?

 「確かに調べて納得して入ったのですが(笑)。でも現実を突きつけられて、これはまずいぞと。なぜなら自分は25歳までに結婚をしたいと考えていたからです。独り身なら十分ですが、これでは家族を幸せにするイメージが湧きませんでした」

 その状況を踏まえてどうなされたのですか?

 「まず取り組んだのは節約です。収入を増やす前に絞れるものを絞ろうと。例えば自分の生活ではどのようなクレジットカードを使うとポイントがたまりやすいかなど徹底的に調べました。その結果、かなりのコストダウンを図れたので結婚することにしました」

 すごいですね。25歳で結婚しようと思って出来たのですね。

 「はい。長く付き合っていた方がおりまして、この人しかいないと思って結婚させていただきました。ちょうど同じ時期に東日本大震災が発生したのです。私はボランティアに参加し、現地で衝撃を受けることになります。苦労の底を見ました。それまでの自分は給料が安いからどうしようなどと考えていてばかりでしたが、心から恵まれているなと思いました。そして、家族を幸せにすると誓いました」

 なるほど。ご自身の“見えないガラスの壁”を壊されていったのですね。

 「ええ。それまではなんとなく目の前に見えたことに対応していった人生でした。そもそも自信もないので思考停止して流されていたというか。しかし、前述のタイミングから、自らの頭と手で人生を再生させていくことを決めました。僕には愛する家族がいましたから」

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 気持ちは理解できますが、どうすればよいのでしょうか。まず何に取り組まれたのですか?

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