社会・その他

保護費の抑制? 生活への介入? 「家計相談支援員」のお仕事とは (1/2ページ)

 家計相談支援員をご存じだろうか。自治体が設置する生活困窮者の相談窓口で、家計改善に向けたアドバイスを行う人たちのこと。ファイナンシャルプランナーや社会福祉士らがその任に当たり、昨年10月からは支援事業の実施が自治体の努力義務になっている。生活保護をはじめとする社会保障費の抑制策の一つと位置付けられるが、家計への間接的な介入だとして「余計なお世話」との声も上がる。(井上浩平)

 「再生プラン」を作成

 「友達に食べ物を送ってもらう生活でしたが、今は働きながら食べていくことができるようになりました」(50代男性)

 「おかげさまでどん底から生き返りました」(70代女性)

 大阪市港区役所にある生活困窮者の相談窓口「くらしのサポートコーナー」。ここで支援を受け、生活再建を果たした人から、感謝の声が届けられていた。

 窓口では支援員の佐藤佳道さん(45)が悩みに耳を傾ける。1カ月の収入と支出を書き出した簡単な「家計表」を作るのが、最初のステップという。

 佐藤さんは「収入があるのに生活が安定しない原因は何か、相談者に家計の状態を把握してもらい、どうやって改善するか一緒に考えていく。お金があれば使ってしまう自転車操業に自分で気付いていない人も多い」と話す。相談者には、ギャンブルやアルコールなど何らかの依存症を抱える人も少なくない。

 定期的に面談を重ね、生活実態に即した「支出カレンダー」を付けてもらうが「記録が苦手な人には、とにかくレシートを全部持ってきてということも」(佐藤さん)。

 今の生活が続けば、1年後にどうなるのか-。そのシミュレーションのため、月ごとの見込み収支を記した「キャッシュフロー表」を作成。年単位の生活の変化を可視化することで、目標をイメージしやすくし、主体的に家計を管理・改善する意欲を持たせる。

 さらに相談者の合意を得て、具体的な家計の再生方針を盛り込んだ「家計再生プラン」を作り、生活の安定を図る。その過程では、たとえばゲームセンターで遊ぶお金を1日千円から500円程度に減らすといった節約・倹約を求めることもある。必要に応じて就労支援、あるいは生活保護の受給申請を勧める場合もある。

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