台風19号

地元企業も「元気を発信」 宮城・丸森町、ボランティアようやく本格化

 台風19号で大規模な浸水被害を受けた宮城県丸森町で20日、ボランティアセンターが開所し、ボランティアによる支援活動がようやく本格化した。地元の企業も復旧へと動き出し、活力を取り戻そうと意気込んでいる。

 町では一般のボランティアを19日から受け入れる予定だったが、雨のため20日に延期した。町は支援物資について整理に時間がかかるとして、企業や団体に限り受け入れている。

 岩手県奥州市からボランティアに参加した男性(34)は「ニュースを見て、いてもたってもいられなかった。高齢者が多い地域なので、少しでも力になりたい」と家具の運搬に汗をかいた。

 一方、台風で大きなダメージを受けた古里の復興に向けて動き出した若者たちもいる。

 インバウンド(訪日外国人)の観光事業などを手がけている同町の地域商社「VISIT東北」とグループ会社は、雉子尾(きじお)川沿いにある金山地区の旧金山保育所に今年7月、オフィスを移転。地元農家の収入を増やそうと、昨年から町内産コシヒカリのブランド米「いざ初陣」を生産し、新たにタピオカ店の経営などにも取り組んできた。

 だが、台風19号でオフィスに併設する工場や倉庫が浸水し、大型冷蔵庫は横倒しに。出荷目前の「いざ初陣」やタピオカの粉、クラフトビール6千本などが売れない状態になった。

 仙台市出身で同社代表取締役の斉藤良太さん(37)は、平成23年の東日本大震災後に社会貢献ができる事業がしたいと28年に起業。「後ろばかり向いていてもしようがない。前を向く姿を見せたい」と、台風上陸翌日の13日からオフィスの片付けと並行して全国からボランティアを集め、約50人体制で炊き出しなどの活動を独自に行ってきた。

 この日は同社の和太鼓チームが町民やボランティアに演奏を披露。カレーの炊き出しも行い、町民らは舌鼓を打った。同社の浜野友也さん(26)は「現地で被災した自分たちから元気を発信したい。高齢の方は家具の運び出しが大変だと思うので、気軽に声をかけてほしい」と話した。

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