働き方

地方中小企業の人材難を救うのは「副業人材」? 千葉県銚子市の挑戦 (1/3ページ)

 地方企業が抱える人材不足は、その経営をサポートする信用金庫にとっても喫緊の課題となっている。中小企業は自社の即戦力となり、イノベーションを起こせる人材を求めているが、そうした人を都会の企業と競い合って獲得するのは難しい。そんな現状を打破すべく、千葉県銚子市では信用金庫などが「フルタイム正社員」以外の方法に注目。「副業人材」の活用に向けて動き出した。

 銚子信用金庫(以下、銚子信金)が目を付けたのは、人材会社のスキルシフトが運営している副業マッチングプラットフォーム「Skill Shift」。副業先を探す都会のビジネスパーソンと地方の中小企業を結び付けるサービスで、2017年12月のサービス開始以来、さまざまな地域に副業人材を送り込んでいる。銚子信金は、これが市内の中小零細企業の経営をサポートする手段にならないかと考えたのだ。

 Skill Shiftに注目したきっかけは、市が中小企業向けに開いたセミナー。当時からSkill Shiftを活用していた銚子スポーツタウンの小倉和俊さん(代表取締役CEO)が副業人材の活躍について語るのを聞き、検討を始めたという。

 開業から間もないスポーツ合宿施設の経営を5人の副業人材がサポート

 銚子スポーツタウンは、廃校になった高校をリノベーションし、2018年にオープンした合宿施設。広いグラウンドに体育館、食堂、宿泊施設などがそろっている上、住宅地から離れているため、早朝や夜間でも周囲を気にせず練習できるという。利用者は首都圏の小中高校や大学のスポーツチームなどだ。取材時も野球、バスケットボール、空手のチームがそれぞれ練習を行っていた。

 同社の代表取締役である小倉さんは、銚子市内で50年ほどリフォーム専門店を経営していたが、野球が盛んな銚子市を「スポーツで活性化したい」と新会社を設立。廃校のリノベーションに乗り出したという。

 銚子スポーツタウンの正社員は数人で、他には清掃や調理を担うパート社員と、5人の副業協力者がいる。しかし、立ち上げ当初、小倉さんには「副業人材を活用しよう」という発想はなかったという。施設を運営していく中で「イベント企画にスポットで協力してくれる人がほしい」と思うようになり、スタッフ採用について相談していたスキルシフトの営業担当者を通じてSkill Shiftのことを知ったそうだ。「まさにこれだ!」と思い、すぐ募集に乗り出したという。

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