働き方

地方中小企業の人材難を救うのは「副業人材」? 千葉県銚子市の挑戦 (2/3ページ)

 「スポーツイベントなどを開催すれば、一泊二日で100人単位の集客もできるのですが、会社にはイベントの企画運営ができる人がいないんです。しかし、スタートしたばかりなので、施設を運営していくための必要最低限の人間しか雇えない。イベントごとの単発でいいから企画運営をやってくれる人がいればいいな、と思っていました」(小倉さん)

 働き方は「月1回現地でミーティング」、謝礼は3万円といった条件で募集を始めると、すぐに8人ほどの応募があった。小倉さんによれば、応募理由は「自分の力試しをしたい」「地方活性化や社会課題の解決に携わりたい」といったものが多く、謝礼の金額はあまり重要ではなかったという。

 面接を経て2人を採用した後、Webマーケティングやサイト構築ができる人材の募集もはじめ、さらに3人の採用を決めた。最初から「副業人材を5人採ろう」と決めていたわけではなく、やりたいことが明確で、「ぜひ一緒に仕事をしたい」と思える人を採用していった結果という。

 「求めていたのは自ら企画して実行できる人なので、『言われればやります』という方はお断りしました。逆に、『今こういう仕事をしているので、ここではこういうことができます』と言ってくれる人とは、面接しているときから『こんなことができそうだね』とどんどん話が膨らんで。『採用しないわけにはいかないな』と思いましたね」(小倉さん)

 活躍中の副業人材の経歴はさまざまだ。例えば、イルカウォッチングなど銚子市ならではのアクティビティーを組み込んだ宿泊プランを提案してくれたのは、Webメディアに勤務する会社員。周囲の地形を生かした長距離マラソン大会を企画した人はスポーツ関係の仕事をしているし、SEO対策やWebサイト改善に協力してくれている人も、Webメディアに勤めている。おのおのが本業で培った知見を、少しずつ銚子スポーツタウンに提供してくれている。

 5人とのやりとりは、Skypeやメッセンジャーがメイン。実際に銚子スポーツタウンに訪れるのは月に1度で、それぞれのタイミングで小倉さんや関係者とミーティングを行っている。

 小倉さんは「『こういうのできました!』って企画書を送ってきたりして、土曜日になるとピンピンピンピン、メッセンジャーの通知がどんどん来るんだよ」と話す。昼間は本業に集中し、夜などに副業の準備を進め、週末になると小倉さんに連絡を取る--という人が多いようだ。また、地元では得られない情報を、東京にいる副業人材が提供してくれることもあるという。

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