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世界的な半導体不足 車大手、部品サプライヤーとの連携が鍵

 世界的な半導体不足の影響が自動車業界で広がる中、トヨタ自動車の2021年3月期のグループ販売台数は従来予想比31万台増の973万台になる見通しだ。減産を余儀なくされ、販売台数予想を下方修正した日産自動車やホンダなどとの差が鮮明になった。各メーカーは新型コロナウイルス禍の最悪期から回復基調にあるが、業績悪化を避けるには部品を供給するサプライヤーとの緊密な連携などが鍵となりそうだ。

 「サプライヤーには確度の高い生産計画を提示し、コミュニケーションをとってきた」

 トヨタの近健太CFOは10日のオンライン会見で、半導体不足の影響を抑えられている要因をこう説明した。

 トヨタとレクサスの今期の販売台数は国内と海外の両方で増え、従来比30万台増の890万台と予想する。

 これに対し、ホンダは販売台数の見通しを従来比10万台減の450万台、売上高を1000億円減の12兆9500億円に下方修正。日産も販売台数の予想を15万台減の401万台、売上高を2400億円減の7兆7000億円に引き下げた。

 両社とも経費削減などの効果で最終損益の予想は上方修正したが、各メーカーにとって半導体不足の長期化は大きな懸念材料だ。

 トヨタの近CFOは「夏まで続くという声もあるが、サプライヤーなどと話していると、そこまでいかないかもしれないと感じている」と指摘した。

 ホンダの倉石誠司副社長は「半導体メーカーの増産などで今年前半には(不足を)解消する見込みだ」と説明。日産のアシュワニ・グプタ最高執行責任者(COO)は「サプライヤーと協力して解決を図っている。5~6月にはこの状況を解消できていると思う」とみる。

 一方、10日に出そろった自動車大手7社の20年4~12月期連結決算はコロナの影響で全社が減収となり、トヨタ、ホンダ、スズキ、SUBARU(スバル)が減益。日産、マツダ、三菱自動車が赤字を計上した。(宇野貴文)

 ■自動車大手7社の2020年4~12月期連結決算 

  (売上高/営業損益/最終損益)

 ・トヨタ

  19兆5252(▲15.0)/1兆5079(▲26.1)/1兆4680(▲14.1)

 ・ホンダ

  9兆5467(▲16.8)/4470(▲30.1)/4441(▲8.5)

 ・日産

  5兆3174(▲29.2)/▲1316(-)/▲3677(-)

 ・スズキ

  2兆1755(▲17.2)/1387(▲18.6)/1132(▲2.8)

 ・スバル

  2兆748(▲16.5)/982(▲35.6)/742(▲33.6)

 ・マツダ

  1兆9594(▲23.3)/▲319(-)/▲782(-)

 ・三菱自

  9527(▲42.8)/▲866(-)/▲2439(-)

 ※単位は億円。カッコ内は前年同期比増減率%。▲はマイナスまたは赤字、-は比較できず

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