金融

日銀、リーマン級想定で試算地銀 自己資本比率8.4%に

 日本銀行は、新型コロナウイルスの影響で回復途上にある日本経済にリーマン・ショック級の大規模な金融危機が追い打ちをかけるという厳しい想定をした場合、地方銀行の2023年度末の自己資本比率は平均で8.4%に低下するとの試算を公表した。9.9%だった19年度末と比べて1.5ポイントの悪化となる。

 半年ごとにまとめる「金融システムリポート」で明らかにした。

 金融市場の混乱で株価急落や円相場急騰が起きた場合の影響は、海外に支店があって海外企業への投資や融資が多い三菱UFJ銀行といった大手銀行の方が大きいと試算。同じ想定なら23年度末の自己資本比率は7.4%となり、19年度末の12.2%から4.8ポイントの大幅悪化になると見込んだ。

 自己資本比率は財務の健全性を示す指標。金融危機で地銀が保有する有価証券に大きな損失が生じれば、経営体力が低下して地域の企業や個人に対する融資に消極的になる恐れがあり、必要な資金が行き渡らなくなれば「経済の一段の下押し圧力として作用するリスクがある」と指摘した。

 国内では新型コロナ変異株の感染急拡大もあり、経済への悪影響が長期に及ぶ懸念もある。ただ日銀は現状では金融機関の体力は全体として充実しているとみており、金融システムは「相応の頑健性を備えている」とした。

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