金融

緊急事態宣言、17日間の期間で3000億~6900億円損失 民間試算

 政府が23日に発令を決めた緊急事態宣言では、酒類を提供する飲食店や百貨店などの大型店舗に休業要請を行うことが盛り込まれた。対象地域となる東京、京都、大阪、兵庫の4都府県は国内総生産(GDP)の3分の1程度を占め、民間シンクタンクからは17日間の宣言でGDPに3千億~6990億円の損失が出るとの試算が出ている。

 みずほ証券の小林俊介チーフエコノミストは、書き入れ時の大型連休に飲食店や大型店舗が休業する影響は大きいと分析。17日間の損失額は4千億円に上り、4~6月期GDPの0・3%に相当するとみる。

 このほか、大和総研は宣言期間中に3千億円、野村総合研究所は6990億円(東京都4110億円、関西3府県2880億円)の損失が出ると見込んでいる。

 一方、輸出や建設を含む多くの経済活動が止まった昨年春とは異なり、現在は個人・企業とも政府指示にかかわらず感染の勢いに合わせ行動を変化させている。宣言による損失は、営業を止められたサービス業や小売業周辺にほぼ限定される見込み。

 海外に比べワクチンや病床の確保が進まない日本では、変異株による感染爆発が起きるたび営業自粛という「感染抑制効果が薄い対症療法」(小林氏)を繰り返さざるを得ない状況だ。

 サービス業の経営悪化を放置すれば納入業者の連鎖倒産や、雇用に占める割合が多い女性や非正規労働者の雇い止めが一層進みかねない。変異株への対応は4~6月期以降の経済が持ち直すか、低迷が長引くかを左右する分かれ目になる。

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