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ホンダ「脱ガソリン車」 強みのエンジンこだわり捨て

 ホンダが「脱ガソリン車」の方針を決めた。電気自動車(EV)用バッテリーの開発など多くの課題を認めつつ、2050年に脱炭素社会を実現するための「ゴール」を設定することを優先。エンジンへのこだわりから決別する道を選んだ。

 「目標を明確にしたことが第一歩だ」。三部敏宏社長は今月就任して初めて臨んだ23日の記者会見で意義を強調した。エンジンの高効率化に強みを持つ日本メーカーが、世界の潮流であるEV重視を鮮明にした意味は大きい。20年後の新車販売は、走行中に二酸化炭素(CO2)を出さずモーターで走るEVと燃料電池車(FCV)のみとなる。

 戦後生まれのホンダは、1970年代の米国の環境規制にいち早く対応し、販売を伸ばして世界的なメーカーに飛躍した。歴代の技術者は創業者の本田宗一郎氏からエンジンの高効率化に対する情熱を脈々と受け継がれている。自身もエンジンを研究してきた三部氏の方針表明は、従業員に対し、新たな時代に入ったと意識を変革させる効果も生みそうだ。

 ライバルのトヨタ自動車は当面、エンジンとモーターを併用するハイブリッド車(HV)を主軸とし、EVも含めた全方位の電動車戦略を掲げている。EVは価格の高さや充電設備の少なさから、まだまだ普及しておらず、脱炭素の「最適解」となり得るかは不透明。ホンダの決断が奏功するかどうかは未知数だ。

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