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NTT・富士通、6G主導へ提携 「光信号」活用の次世代通信 仲間づくり加速

 NTTと富士通は26日、次世代の通信技術の共同開発に向けた戦略的業務提携に合意したと発表した。高速大容量の第5世代(5G)移動通信システムの次世代規格「6G」時代を主導するための未来の通信インフラを開発する。次世代通信では高速大容量化だけでなく、低消費電力やコンピューターの制御などのさまざまな分野で技術革新が求められており、機器メーカーやソフトウエア開発会社など幅広い仲間づくりが欠かせず、提携により国際的な競争力を高める。

 NTTが子会社を通じ、富士通子会社で半導体設計などを手掛ける「富士通アドバンストテクノロジ」に約67%出資する。NTTが2030年代に実用化を目指す高速通信技術「IOWN(アイオン)」の開発が協業の柱となる。富士通がスーパーコンピューターの開発で培った情報処理や半導体製造のノウハウを生かし、22年度中にも次世代通信につながる電子部品を商用化する。

 5G以降、データ通信が膨大になると、基地局も増設され、通信にかかる消費電力も大幅に増える。アイオンは、現在使われている電気信号に代わり、より効率的な光信号を活用する通信技術で、情報の通信量は100倍以上に増やせるが、消費電力は100分の1以下に抑えられるという。

 次世代通信の基盤技術をめぐっては、グーグルやアップルなど米国の巨大ITも積極的で、中国企業も含めて覇権争いが始まっている。一方、現行の基地局はスウェーデンのエリクソンやフィンランドのノキア、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)が市場の大半を占めており、NECや富士通などの日本勢は劣勢が続く。

 NTTは昨年6月、NECとの資本業務提携を発表するなど電機メーカーとの協力関係を強化している。NECや富士通だけでなく、国内外で連携し主導権を握る狙いで、米国のインテルやマイクロソフトなどとも協力関係にある。澤田純社長は同日の会見で「ビジネスの基本構造を変えなければならない」と強調した。

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【用語解説】6G

 第6世代移動通信システムの略。現在普及が進む第5世代(5G)よりも10倍以上の超高速通信が可能とされ、電波の届く範囲を宇宙まで拡大することを目標にしている。日本でも2030年の実用化を目指して開発に取り組んでいる。仮想現実(VR)技術への応用では、離れた相手と映像を送り合うことで、お互いが目の前にいるような感覚が体験できるという。実際の職場とほぼ変わらないテレワーク環境の整備やオンライン会議も可能になるとされる。(共同)

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