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「意思疎通に課題」5割超 総務省がテレワーク普及へ有識者会議

 総務省は30日、新型コロナウイルスの感染対策として導入が広まったテレワークの課題について議論する有識者会議の初会合を開いた。テレワークをめぐっては、中小企業での導入の遅れや、性急な導入で企業の生産性が低下するといった課題が表面化している。解決策を検討し、コロナ禍の収束後も企業にテレワークを普及させるための支援策につなげる。

 会議は、企業の人事担当役員や学識者らで構成。初日の会合では、総務省がテレワークを体験した省内の職員に行ったアンケート結果が紹介された。不便な点として、コミュニケーション上の課題を挙げた人が複数回答の合計で5割を超えたという。人脈づくりや同僚との情報共有の難しさを指摘する回答が目立った。会議を担当する情報流通振興課の職員30人から回答を得た。

 一方、アンケートでは、全員がコロナ禍収束後もテレワークを継続したいと答え、利点として勤務・通勤時間の削減や、仕事と生活の両立が上がった。また、通信費や光熱費の負担、押印や書類準備のために出勤が必要になることへの不満も目立った。

 会合では有識者から「従業員の時間あたりの生産性を評価する人事評価制度が必要だ」との指摘や、オンライン会議アプリを常時接続することで「仕事ぶりを可視化したりオフィスで働いている雰囲気を出したりできる」といった改善案が示された。

 政府は、緊急事態宣言中の「出勤者7割減」を訴えているが、国土交通省が昨年11月に実施した調査ではテレワーク従事者は22・5%で、令和元年10月の15・4%から約7ポイントしか上昇していなかった。

 テレワークは、感染防止にとどまらず、介護や育児などによる離職防止や遠方の人材活用にもつながる。このため、総務省はコロナ禍収束後も、普及に向けた企業への支援策を打ち出していく方針だ。会議は問題の洗い出しを進め、情報通信技術(ICT)の活用や企業の本拠から離れた所に設置されたオフィスの整備支援といった具体的な対応策を議論し、今夏をめどに報告書をまとめる。

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