メーカー

「プレステ5」なぜ買えない? 発売半年、半導体不足や高額転売

 家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)5」が発売されて間もなく半年、依然として欲しくても買えない状況が続いている。新型コロナウイルスの流行に伴う巣ごもり需要が高止まりする一方、世界的な半導体不足も生産のボトルネックになっている。フリーマーケットアプリで横行する高額転売も重なり、ゲームファンからは諦めの声が漏れる。

 「店頭販売未定」。4月下旬、東京都内の大手家電量販店では昨年11月の発売時から変わらない案内が掲げられていた。PS5はホームページからの抽選販売のみで店頭に並んだことはまだ一度もないという。

 新型コロナの流行が収まらず自宅で楽しめる娯楽として家庭用ゲーム機は高い人気が続き、インターネット上では「また抽選に外れた」との声があふれる。任天堂の「ニンテンドースイッチ」も品切れの場合があるほか、大型連休を前に旧型機のPS4を買い求める客もいる。

 生産が追い付かない背景にあるのが、中核部品として使われる半導体の不足だ。新型コロナの影響で需要が膨らんだパソコンなど他製品との奪い合いになったほか、米中対立の影響で調達先が限られたことも拍車を掛けた。

 どうすれば手に入るのか。メルカリやラクマなどのフリマアプリを検索すると、PS5は人気商品として多数出品されている。しかし、値段は希望小売価格に2万~3万円上乗せされたものばかりだ。

 こうした事態を受け、発売元のソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、メルカリに対して転売禁止に関する協力を要請。メルカリ側は「さまざまな意見があるものと認識している」とした上で、商品ページで「購入においては冷静な判断をお願いします」と呼び掛ける対応にとどめている。

 消費者庁によると、個人間取引は売り手と買い手の合意に基づく限り、基本的に自由だ。不正転売禁止法がある興行チケットや、マスクなどの生活必需品を除き、転売規制をかけづらいのが現状だという。

 ゲーム情報サイト「IGN Japan」の今井晋副編集長は「この状況が続けば消費者の欲求は冷めてしまい、ゲームメーカーもPS5用の開発に及び腰になりかねない。ゲーム産業として専用機を必要としないクラウドゲームなどのサービスに移行する必要がある」と話している。

                  ◇

【プロフィル】プレイステーション(PS)5

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントが昨年11月12日に発売した家庭用ゲーム機。初代は1994年に発売された。世界で1億台以上を販売した旧型のPS4よりデータ処理能力が大幅に向上した。希望小売価格は税抜きで3万9980~4万9980円。対応ソフトとして人気ゲームシリーズ「ファイナルファンタジー」最新作の発売も予定されている。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus