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食器・お香・食パンもサブスク 有意義に自粛生活、ひと味違うサービス提案

 一定の期間、定額でさまざまなサービスを受けることができる「サブスクリプション(サブスク)」が多くの分野で広がっている。これまでは新聞、雑誌の定期購読や動画視聴などが主流だったが、新型コロナウイルス流行で自粛生活が長引く中、家で過ごす時間を有意義にするためのひと味違ったサブスクを提案する企業が増えてきた。

 名産の焼き物提供

 食器や雑貨のレンタルを手掛ける「シューニャリティ」(名古屋市)は、東海地方の名産品である美濃焼や瀬戸焼の食器のサブスクを昨年11月に開始した。大皿、小皿に加えて茶碗(ちゃわん)や小鉢など1人分の計9点、総額数万円相当を月額3300円からレンタルできる。

 窯元や問屋に出向いて選んだ食器は「食卓が華やかになり気分も明るくなった」と好評だという。1カ月ごとに違うものに変更も可能で、さまざまな色や形の器を楽しめる。破損した場合は無料で同じ物を届ける。

 今年2月からサービスを利用する同市内のパート、小林有香子さん(45)は「所有をせずシェアするのはエコで環境にも優しい。毎月食器棚の中身が変わる楽しさが得られる」と笑顔を見せる。

 菊谷生進堂(同市)はお香のサブスクを4月に始めた。毎月1650円を支払えば、季節に合わせて調合されたお香が届く。コロナによる自粛生活やテレワークで、顧客から「季節を感じられない」という声が上がったことをきっかけに発案した。

 初回はお香を立てる「香立て」とそれを乗せる皿も送られてくるため、初心者でもすぐに始められる。菊谷勝彦社長は「コロナでたまったストレスを香りで癒やしてもらえれば」と話す。

 カフェで1日1枚

 長引く自粛生活から、外に出て気分をリフレッシュしてほしいと始めたサブスクもある。ドロキア・オラシイタ(大阪市)は、同社の高級食パンブランド「嵜本」でサービスを開始した。

 月額1000円を払えば、名古屋市内の店舗に併設するカフェで食パンを1日1枚無料で楽しめる上、月に1回、900~950円相当の食パン1本(2斤分)をもらえる。ただカフェではドリンクなど他の注文が必要だ。

 担当者は「カフェ利用がメインの10~20代と、持ち帰りの食パン購入が多い30~40代の顧客の両方をターゲットとして始めた」と語る。現在は名古屋の栄店のみでの提供だが、今後は全国展開を目指すという。

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの田中一真シニアコンサルタントは「外出自粛という制約で不便になった点を解決したり、本来得るはずだった価値を代用したりするサービスが重要」と指摘。今後「解約率を下げ、顧客を喜ばせるための価値を育成し続ける必要がある」と述べた。

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