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ワクチン開発、世界で110超 承認14、日本は体制立て直し急務

 世界で新型コロナウイルスワクチンの生産競争が繰り広げられ、乱立が進んでいる。カナダのマギル大によると、計14製品が既にいずれかの国で承認されており、開発中は110を超える。流行収束に向けた「切り札」として各製品の特徴への関心は高いが、変異株に対する有効性では差があり、変異に対応した新製品開発も始まった。

 日本は出遅れが目立つ。武田薬品工業や塩野義製薬が開発を進めるが、欧米大手の後塵(こうじん)を拝しており、開発体制の立て直しが急務。信頼度が比較的高い欧米製の入手が困難なキューバやカザフスタン、トルコ、イランなどでは、自国で開発する動きも広がる。

 米紙ニューヨーク・タイムズなどによると、世界最多の感染者数を出した米国が昨年12月に実用化し、日本でも接種が進む米ファイザー製の有効性は91%、月内にも日本国内で承認される見通しの米モデルナ製は90%以上。双方とも英国由来の変異株に効果があり、モデルナ製は南アフリカ由来の変異株にも有効とされる一方、ファイザー製は効果が下がったという。

 2回接種が必要なファイザー、モデルナ製と異なり、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製は1回だが、有効性が64~72%にとどまるほか、血栓発症の報告もあり、南ア型では効果が低下するという。米ノババックス製も南ア型への有効性が低く変異ウイルスの特徴を反映した製品の開発を進める。

 日本でも承認申請された英アストラゼネカ製の有効性は76%。欧州で接種後に血栓などの重症例が報告され、使用見合わせが一時拡大した。欧州連合(EU)の欧州医薬品庁(EMA)は推定10万人に1人にみられる副反応との見解を示した。

 中国医薬集団(シノファーム)製は79%の有効性の一方、中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)製は50~91%と差がある。ロシアの国立研究所は自ら開発した「スプートニクV」の有効性を91%と発表した。インドも自国製品を開発したが、感染拡大が続いている。(共同)

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