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不買運動で売り上げ9割減 キリン系ミャンマー企業、国軍系出資

 キリンホールディングス傘下で、ミャンマーのビール最大手ミャンマー・ブルワリー(MB)の販売額が2月のクーデター以降、前年同期比8、9割減となったことが10日、分かった。地元メディアが報じた。MBには国軍系企業グループが出資しており、反発する市民の不買運動が続いているためだ。

 MBはキリンが発行済み株式の51%、国軍関係者が主要株主のミャンマー・エコノミック・ホールディングス(MEHL)が49%を保有する。キリンはクーデターを問題視し、合弁解消を申し入れたが交渉は難航。国軍による国民への弾圧も収まらず、難しい立場に立たされている。

 MBは政変前、ビール市場のシェア8割を占めた。ただクーデター後は出荷数が激減。地元の大手スーパーが棚から同社製品を撤去したほか、ミャンマー国外でも「以前は店で出していたが、絶対に仕入れない」(シンガポールのミャンマー料理店)と影響が広がる。

 キリンはクーデター以降の出荷数を明らかにしていないが、最大都市ヤンゴンやマンダレーの工場の稼働を「売上高が落ち、必要最小限に抑えている」(関係者)。

 関係筋によると、キリンはMEHLと2月、3月に交渉を持ったが、不調に終わった。現地でのビール事業継続を目指して交渉を続けるが、ハードルは多い。合弁会社の持ち株比率は国内資本が2割以上とする規制があり、買い手の現地企業を探す必要がある。

 また、株の売却益が国軍に入ることで国際社会の批判を受ける可能性があり、金融関係者は「利益が国軍の財源にならない仕組みを作る必要がある」と指摘している。(シンガポール、ヤンゴン 共同)

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