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日立製作所社長に小島啓二副社長が昇格 ITサービス「ルマーダ」の生みの親

 日立製作所は12日、小島啓二副社長(64)が6月23日付で社長兼最高執行責任者(COO)に就く人事を発表した。社長交代は平成26年以来、7年ぶり。東原敏昭社長(66)は会長兼最高経営責任者(CEO)に就く。病気療養中の中西宏明会長(75)は5月12日付で退任した。

 小島氏の社長昇格は中西宏明会長の病気辞任を受けた人事という側面がある。小島氏は12日の記者会見では「突然の(社長)指名で驚いているのが率直なところ」と吐露したが、人選自体は以前から指名委員会によって進められており、社内外から本命と目されていた。

 昭和57年に研究者として入社して以来、「データから価値を作ることに一貫して取り組んできた」。IT(情報技術)サービスで社会課題の解決や企業の生産性向上などを支援する「ルマーダ事業」を生み出し、売上高が1兆円を超えるビジネスに育て上げた最大の功労者だ。

 日立はリーマン・ショック直後に8千億円近い巨額赤字を計上して以来、本業との関連が薄い子会社を手放すなど事業構造改革を断行する一方、ルマーダをはじめとするITに経営資源を集中投入してきた。3月末にはルマーダの拡販を狙い、海外顧客を多く抱える米ITベンチャーのグローバルロジックを約1兆円で買収すると発表したばかりだ。白物家電の海外合弁に踏み切るなど経営者としての実績もあり、会見に同席した東原敏昭社長は「(次期社長に)最適な人材だと確信している」と太鼓判を押した。

 「日立の使命はデータとテクノロジーをフルに使って社会インフラをどんどん革新し、人々の幸せな生活を支えること」。「(自分は)カリスマでもないし、秀でたところもない」と謙遜したが、「仕事上の信条である有言実行でそうした会社をつくっていく」と抱負を述べたあたりに、経験や実績に裏打ちされた自信が垣間見えた。

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