金融

5大銀行、4年3月期の増益見込む 消えない貸し倒れ懸念…求められる効率化

 17日までに令和3年3月期決算を発表した5大銀行グループは、4年3月期について、新型コロナウイルス禍からの本格的な景気回復を想定し、全社が最終増益を見込んだ。ただ、蔓延(まんえん)防止等重点措置の適用地域拡大や3回目の緊急事態宣言で、コロナ禍の長期化による貸し倒れに備えた費用の増大懸念は拭えない。各行は感染防止のための窓口業務や店舗削減に加え、業務効率化による一層のコスト圧縮が求められそうだ。

 「日本経済は来年1~3月期にコロナ前の水準に戻る」。みずほフィナンシャルグループ(FG)の坂井辰史社長は14日の記者会見で業績見通しの前提についてこう述べた。

 みずほ以外の各社も今期の業績に対するコロナによる下押し圧力はワクチン接種の進捗(しんちょく)に伴い大幅に軽減されると予想。株式相場の上昇による利益の改善などもあり、今期の最終利益は前期比1~2割程度増えるとみる。

 だが、コロナ禍の行方は不透明だ。三井住友FGは「影響がどれだけ長期化、深刻化するか見えない」(太田純社長)とし、今期も貸し倒れに備える費用として3千億円(前期は3605億円)を見込んだ。

 コロナ禍が長引けば、飲食や旅行関連企業の倒産が急増する可能性がある。このため各社も前期並みかそれ以上の費用を見込んで、貸し倒れに備える“予防的”な対応が目立つ。

 一方で長期化を見越した銀行の店舗削減などの構造改革も一気に加速しそうだ。感染防止の観点も踏まえ、三菱UFJでは5年度末までに店舗を4割減らし、一部の店舗で窓口業務を省く計画もあるという。各行とも店舗や人員削減を進める中、顧客行動の変化を踏まえた業務効率化を迅速に徹底できるかが業績面の明暗を分けそうだ。

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