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休業・居酒屋、深まる窮状 好調ファストフードと明暗

 新型コロナウイルスの緊急事態宣言の対象が拡大され、店内飲食を中心とした外食事業者の苦境は一段と深まりそうだ。特に厳しいのが居酒屋で、ワタミは臨時休業が痛手となり、2021年3月期の連結最終損益が115億円の赤字だった。同じ外食でも、持ち帰りで販売を伸ばした「ケンタッキーフライドチキン」の日本KFCホールディングス(HD)は最高益を出し、明暗が分かれている。

 居酒屋は酒類の提供や夜の営業を封じられれば、基本的に成り立たない業態だ。14日に決算を発表したワタミは売上高が前期比で3割以上減少。日本政策投資銀行に120億円の資本支援を要請したことも明かした。

 渡辺美樹会長はオンライン説明会で「現状が続けば22年3月期も50億~60億円の赤字になる」と危機感を表明。比較的好調な焼き肉業態の新規出店で立て直しを図る。

 「甘太郎」などを展開するコロワイドも過去最大となる97億円の赤字を計上。21年中に48店舗の閉店を決めた。

 レストランや牛丼チェーンも休業や時短営業で苦しいのは同じだ。松屋フーズHDは最終損益が過去最大となる23億円の赤字に転落。すかいらーくHDもワクチン接種の遅れなどコロナの影響長期化を織り込み、21年12月期の業績予想を下方修正した。

 谷真会長兼社長はオンライン説明会で、営業自粛を求める国や自治体に対して「(飲食店などで)感染する理由や経路の情報開示がない」と不満を述べ「突っ込んだ分析や具体的な対策を発信してほしい」と訴えた。

 対照的なのは、コロナ以前から宅配や持ち帰り比率が高いファストフードだ。「巣ごもり消費」を追い風に業績を伸ばしている。KFCはテークアウトが好調で、21年3月期の最終利益が前期比82.9%増の28億円と過去最高に達した。日本マクドナルドHDも、直営店とフランチャイズ店を合わせた全店舗の1~3月期売上高が同期として過去最高を記録。ドライブスルーや宅配の利用が増えた。

 コロナ禍は依然出口が見えず、業態間の格差に歯止めがかからない状況だ。

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