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対デルタ株、大阪「第5波」備え急ピッチ 支援強化を図る (2/2ページ)

 看護師派遣 自宅療養、悪化防ぐ

 病院以外の療養体制も第4波で危機的状況に直面した。感染急拡大に伴い、4月下旬には療養先が一時決まらない患者が大阪市内だけで約900人に上った。自宅療養者は大阪府内で最大1万5千人を超え、病状悪化後も医療を受けられないまま19人が死亡。いずれも保健所の業務が逼迫したことが一因で、感染者と連絡を取る前に亡くなる事例もあった。

 患者が必要な医療を受けられない状況を見かねて、東大阪生協病院(大阪府東大阪市)は4~5月、独自に医師の往診を延べ43回行った。吉永哲弥事務長は患者の命を守る使命感を強調し「往診せざるを得なかったというのが実態だ。措置遅れだけは避けなければならなかった」と振り返る。

 大阪市保健所は反省を踏まえ、感染規模に応じて職員を増員する体制を構築。感染判明2日後までに最初の連絡を取ることを最優先し、病状などを確認した上で療養先を決定する。

 府の方針では、入院の対象ではない軽症や無症状の感染者の療養先を原則、宿泊施設としている。

 第4波では3500室前後の部屋を確保し、使用率のピークは4月26日の55・1%。消毒作業などに時間がかかり、使用率は70~80%が限界とされる。部屋数は4千室近くまで増やしているが、感染が急拡大すれば自宅療養者が増えることは避けられそうにない。

 府は保健所の負担を軽減するため、自宅訪問が必要と保健所が判断した患者のもとに訪問看護ステーションから看護師を派遣し、健康状態を確認する枠組みを今月から試行している。府医師会などと協力し、必要に応じて医師のオンライン診療や入院といった措置を取る。

 吉村洋文知事は「初期対応が重要だ。看護師の訪問で自宅療養者の重症化を防ぎたい」としている。

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