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りそな、京葉銀提携 生き残りへ「地銀DX連合」が加速

 りそなホールディングスと京葉銀行(千葉市)は24日、デジタル分野を中心とする業務提携を発表した。京葉銀はりそなから銀行取引アプリなどの提供を受け顧客の利便性向上を図る。経営環境が厳しい地銀業界ではITで事業構造を改革するデジタルトランスフォーメーション(DX)に向けた“連合”を作り、アプリやシステムの開発を行う動きが広がっている。

 りそなの南昌宏社長は24日の記者会見で「地域金融機関の提携は資本ありき、システム統合ありきが多かったが、テクノロジーが進化し第3の在り方を模索することができるようになった」と強調した。業務提携はデジタル分野や人材育成などが中心で、本格的に導入してから5年間で両社合わせ100億円の効果を目指す。

 目玉はスマートフォンで振り込みや定期預金などの取引を行えるアプリ基盤の相乗り。りそなは埼玉県に強い営業基盤を持ち、既に北関東の常陽銀行(水戸市)と足利銀行(宇都宮市)にアプリを提供。3行目となる京葉銀の参加を受け、関東で地域的な補完関係が強化される。

 京葉銀も自前のアプリがあるが「りそなのアプリは安全、安心、便利で高く評価されている」(京葉銀の熊谷俊行頭取)。りそなにとっても自社アプリを利用する銀行が増えれば、ビッグデータの集積などで事業展開に役立つ期待がある。

 このためアプリ共有の動きは拡大。「第4のメガバンク構想」を掲げ地銀と資本・業務提携するSBIグループは12行、ふくおかフィナンシャルグループも6行に自社アプリを提供した。

 銀行業務の中核である勘定系システム自体に相乗りする動きもあり、地銀10行でつくる連合「TSUBASA(つばさ)アライアンス」で開発したシステムを3行が利用し、今後2行が加わる予定。

 地方の人口減少や超低金利による利ざや(貸出金利と預金金利の差)の縮小で地銀の経営環境は厳しく、政府は法改正などで業界再編を後押しする。ただ、経営統合は収益力強化の特効薬ではなく、コスト削減や生産性向上が見込めるDX連合で生き残りを図る取り組みがさらに増えそうだ。(高久清史)

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