住民は憤慨 インバウンドで注目の大阪・西成の簡易宿泊所、覚醒剤密売の拠点に (2/4ページ)

あいりん地区に立ち並ぶ簡易宿泊所=大阪市西成区
あいりん地区に立ち並ぶ簡易宿泊所=大阪市西成区【拡大】

 この男は毎日午後、路上で客と思われる人物に声をかけていたが、短い言葉を交わすとすぐに距離を置き、男は携帯でどこかに電話をかけていた。その間に客は地元で噂になっていた「あの簡宿」に入り、数分で出て行くという奇妙な動きがみられたのだった。

 暴力団の存在見え隠れ

 府警は内偵を進め、6~8月、簡宿を拠点に覚醒剤を売ったとして、いずれも住居不定、無職の43歳と46歳の男2人を逮捕。簡宿の一室から約25グラムの覚醒剤(末端価格約150万円)や注射器を押収した。

 府警の取り調べに対し、「やくざ風」との目撃証言があった無職男(43)は共犯の男(46)から「客1人につき、750円をもらっていた」と供述した。しかし覚醒剤の入手ルートについては2人ともあいまいな説明に終始。背後に暴力団の存在が見え隠れするものの、全容解明には至っていない。

 府警薬物対策課によると、あいりん地区ではこれまで路上での密売や、指定場所に宅配するデリバリー方式が主流だった。今回のように路上でキャッチした客を簡宿に案内し、室内で密売するのは新たな手口という。

 この簡宿は西成署からわずか50メートルに所在。捜査関係者は「西成では密売人の取り締まりを強化しており、目立ちにくい簡宿を拠点にしたようだが、それにしても署のすぐ近くでやるとは…」と話した。

悪名全国に…