「テックビューロ」被害の流出仮想通貨、3万件に分散 追跡をかわし現金化が目的か (2/3ページ)


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 長期間塩漬け?

 1月にコインチェックから約580億円相当の「NEM(ネム)」が流出した際は、広く分散されていない状況で、コンピューターに関する高い技術を善良な目的に生かす「ホワイトハッカー」らが追跡を開始したため、仮想通貨の動きについてかなりの部分が明らかになっている。

 攻撃者側はビットコインなどとの交換を持ちかけるサイトを匿名性の高いネット空間「ダークウェブ」上に開設。ネムの大部分を相場より15%ほど割安で提供するとし、1カ月余りで交換が完了した。

 警視庁は攻撃者側が交換で得たビットコインなどを数億~数十億円分ごとに分け、複数のアドレスに保管していることを把握している。

 アドレスには匿名性があるため、攻撃者側の特定は困難。警視庁は仮想通貨交換所で現金化するタイミングで、交換業者への登録情報などから身元特定の手がかりが出てくる可能性があるとみて注視する。しかし現金化の動きは確認されておらず、長期間、塩漬けされているもようだ。

 情報セキュリティー会社「エルプラス」の杉浦隆幸さんは「警察などの監視を警戒し、安全な取引方法を探っているのではないか」と分析。

 捜査関係者も同様の見解を示した上で、犯人像について「作業量は膨大。不正アクセスのためのウイルスを作成する係、交換など取引する係といった役割を分担した海外組織」と推測する。

事後対策も重要