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3回目の緊急事態宣言 飲食店「耐えるしかない…」学校「ぎりぎりまで調整」

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い25日から東京、大阪、兵庫、京都の4都府県に発令されることが決まった3回目の緊急事態宣言。1月に発令された前回とは異なり、酒類を提供する飲食店への休業要請やイベントの無観客開催など、より強い「自粛」を求める内容となる。関係者は対応に追われる一方、効果を疑問視する声も上がる。

 従わない店が得

 長引く営業時間の短縮要請で苦境が続く飲食業界。酒類を提供する飲食店では、対応が分かれそうだ。

 東京・神保町の洋食店「ビヤホール ランチョン」の店主、鈴木寛さん(56)は「夜のお客さんが減ったのが打撃で、この1年は完璧に赤字」。25日以降は酒の提供はせず午後8時まで営業するとし「耐えるしかない」と苦渋の表情を見せた。バー「JB’s BAR」の女性従業員(26)は「ケーキのデリバリーを始めるなど営業を工夫していたが、(酒が提供できないなら)休業するしかない」と話した。

 「長期間、時短営業する方がきつい。早い時期に短期集中で強い措置を採るべきだった」と話すのは、東京・新橋にある焼き鳥店の男性店主(45)。これまでは時間を前倒しして営業していたが、酒類の提供ができないため、休業を決意したという。

 路上での飲酒や要請に従わない店への不満も漏れる。

 居酒屋「生ラムかんな新橋店」の従業員、川北典雅さん(49)は「宣言には従うが、従わない店の方が得をしている。休業要請をするなら徹底的にやってほしい」。別の居酒屋の男性従業員(30)は「居酒屋が休んでも、路上で飲む人が増えるだけで効果があるのか」とこぼした。

 祭りどうなる

 今回の宣言では、スポーツなどのイベントは原則、無観客での開催が求められる。

 例年5月に行う例大祭「三社祭」を昨年は10月に延期した浅草神社(東京都台東区)。今年は5月中旬から2日間開催し、みこしを台車に載せて町を巡る予定だったが、今後の状況次第で神事のみとする可能性もあるという。神社総代で浅草観光連盟の冨士滋美会長(72)は「三社祭は700年以上の歴史がある。空白ができるということは浅草にとってゆゆしきこと」と気をもむ。

 東京・お台場で5月1日から開催予定だった「ラテン・フェスティバル2021 in お台場 Tokyo」は、感染拡大を受けて今月12日に中止を発表。担当者は「残念だがコロナには勝てない。秋に開催したいが、見通しが立たない」と、声を落とした。

 部活に懸念

 学校活動をめぐっては、都立学校を所管する都教育委員会が「現時点では検討中」と説明。1月の前回宣言時には分散登校や部活動の原則禁止などが打ち出されたが、担当者は「前回の対策が検討対象に入るのは当然だが、都庁全体の方針が決まるまでは言えない」と、ぎりぎりまで調整を続けた。

 都内の市区町村立学校については、各教委が都教委の対策を参考にしつつ各自で方針を決めるが、都内でも感染者が多い世田谷区の教委担当者は「前回宣言時の対応と大きく変わらないだろう」。主に小中学校となる区立学校は、活動範囲が徒歩圏内となるため、移動による感染リスクは低い。前回の宣言時も登校は普段通りとし、部活動は対外試合の自粛にとどめた。

 特に部活動について、同担当者は「これからの時期はいろいろと大きな大会が予定されている。大会成績は生徒の進路にも関係してくるので、『開催するな』とはいえないと思う」と指摘。区内でも普段の活動を継続させたい考えだ。

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