ヘルスケア

療養者数 17都道府県でステージ4 医療逼迫続く

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、人口10万人当たり療養者数が政府の対策分科会が示すステージ4(爆発的感染拡大)に達した自治体が17都道府県に拡大したことが、厚生労働省が7日に公表したデータで分かった。前週は14都府県。緊急事態宣言は5月末まで延長されたが、感染拡大に歯止めがかからず、医療の逼迫(ひっぱく)が続く状況が浮き彫りになった。

 西村康稔経済再生担当相は8日、読売テレビの番組で、緊急事態宣言の解除について「(基本的対処方針分科会で)変異株の感染力の強さを考えなければいけないだろうということで(対処方針に)『慎重に検討する』という文言が書き入れられた」と説明した。

 療養者数は医療機関に入院したり、宿泊施設や自宅などで療養したりしている感染者の数。多いほど医療提供体制への負荷が大きいことを示す。

 人口10万人当たりの新規感染者数がステージ3(感染急増)以上の自治体は3県増えて29都道府県で、全国の6割に拡大。北海道はステージ4に達した。群馬や石川など、地方でも感染が広がっている。

 東京や大阪では感染者数が高止まりしているが、5月の大型連休中は医療機関の休診などで検査件数が減っており、次週以降、増加が加速する恐れもある。

 病床使用率は14府県がステージ4の目安となる使用率50%以上だった。新たに福島、愛知、福岡がステージ4相当となった。病床使用率が最も高いのは大阪で83・2%。石川80・4%、奈良71・6%と続いた。

■「奈良も宣言対象に」東京医科大特任教授・濱田篤郎氏の話

 大阪、兵庫は医療崩壊の瀬戸際の状況が続いている。周辺の奈良でも新規感染者数がステージ4に達しているが、蔓延(まんえん)防止等重点措置も適用されておらず、大阪で感染拡大が収まらない一因になっている可能性がある。

 奈良は病床使用率が71・6%となるなど、医療状況も逼迫しており、緊急事態宣言か、少なくとも蔓延防止等重点措置の対象地域に加えるべきだ。

 大阪だけでなく、東京などの大都市圏でも感染者数の高止まりが続いている。重症者数や入院者数はすぐには減らないため、医療の逼迫はさらに進む懸念がある。

 九州では感染拡大が続く福岡からしみ出すように全体的に感染者数が急増している。北海道や群馬、岡山、広島など地方にも感染が広がっており、大型連休中の移動が影響したとみられる。

 緊急事態宣言を予定通り5月末に解除するには、解除時点で、6指標のうち少なくとも病床使用率、入院率、新規感染者数がステージ3以下になっていることが必須となる。そこまで改善していなければ、蔓延防止等重点措置に切り替えるのも選択肢だ。(談)

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