ヘルスケア

高齢者接種1カ月 トラブル続出、2回完了は1%未満

 高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの接種開始から1カ月となった12日、無料通信アプリのLINE(ライン)を使った予約システムの障害で、各地で予約の受け付けができなくなるトラブルが相次いだ。一方、約3600万人に上る対象者には2回の接種が必要となるが、11日時点で完了したのは全体の1%にも遠く及ばない。これまでも希望者が殺到して予約が中断するなど、不測の事態が続発している。

 「予約ができない」。12日にシステム障害に見舞われた東京都狛江市には、予約受け付け開始時刻の午前9時過ぎ、市民から問い合わせの電話が殺到した。この日は75歳以上の約1万1千人を対象に受け付ける予定だったが、一時、中断を余儀なくされた。情報管理に同じシステムを使っている電話予約も取りやめざるを得なくなった。

 集団接種を実施した目黒区でも、システム障害の影響で、午前中に会場に訪れた高齢者約700人の予約の有無が確認できなくなった。やむをえず予約しているものと判断し、接種を行ったという。目黒区も狛江市も午後にはシステムが復旧した。

 同日のシステムトラブル以外でも、この1カ月間には各地で不測のトラブルが続いている。緊急事態宣言対象地域の大阪府茨木市では10日朝、予約窓口に数百人の市民が詰めかけパニック状態となり、窓口閉鎖を余儀なくされた。

 京都市では4月26日から約700カ所のかかりつけ医での個別接種の予約を始めたが、約23万人の対象者に対し予約枠が大幅に不足し、断られるケースが続発したという。千葉県銚子市では4月29日時点で、すでに7月までの予約枠がほぼ埋まってしまい、集団接種の予約を一時停止した。

 政府は対象となる高齢者全員の2回接種完了を7月末に設定。1日100万回の接種を目標とし、10日の週からはワクチンの供給量も大幅に増やしている。

 しかし、11日時点で2回の接種を終えたのは2万4068人で、目標の達成率はわずかに0・07%。1回目を打ち終えた人ですら1・3%の48万2540人にとどまっている。

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