ヘルスケア

高齢ほど高い死亡リスク ワクチン接種急ぐ背景

 菅義偉首相はワクチン接種のスピードを上げるため「1日100万回」の目標を掲げ、高齢者接種を7月末までに完了することを目指している。政府が高齢者へのワクチン接種を急ぐ背景には、高齢になるほど重症化リスクが高く、死者が増える新型コロナウイルスの特徴がある。変異株の出現で、若年層の重症化リスクが高まっているとの指摘もあるが、高齢者の感染・発症を防ぐことが医療逼迫(ひっぱく)を回避するための近道になる。

 厚生労働省によると、12日時点の年代別の死者数は、80代以上6408人▽70代2344人▽60代728人▽50代224人▽40代83人▽30代19人▽20代3人▽10代以下0人-。高齢者接種の対象である70代以上が89・2%を占める。死亡率も80代以上13・2%、70代4・8%、60代1・3%と高齢になるほど高い。

 2回目の緊急事態宣言が解除された後の3月24日時点から1週間ごとの死者数を分析すると、70代以上の割合は一貫して90%前後で推移。また、変異株が国内で確認される前の昨年12月23日時点でも、70代以上は86・8%に上り、大きな変化は見られなかった。

 高齢者接種で使われる米ファイザー製ワクチンは、感染、発症、重症化いずれにも高い有効性が示されている。イスラエルが今年1~4月に接種した人の感染状況を未接種の人と比べた結果、2回接種から7日後以降の感染予防効果は95・3%。重症での入院は97・5%、死亡を96・7%防ぐ効果が確認されたという。(伊藤真呂武)

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