教育・子育て

「セーラー服に絶望」する子を救う学校の変化 進む性的少数者の生徒への配慮 (2/2ページ)

 教師という立場になった今、小中学生に影響を与える教員たちが、まず意識を変えるべきだと感じている。「学校の環境を作る先生が、いろんな子供がいるということを理解してほしい。そんな先生がいることで、子供たちも相談しやすくなると思う」

 6割が誰にも言えず

 文部科学省が平成26年に公表した調査によると、体の性別に違和感を持つ児童生徒は、学校側が把握するだけで少なくとも約600人いることが判明。うち、約6割が同級生や保護者ら周囲に打ち明けていないと回答した。

 こうした調査などを経て文科省は27年、性的少数者に対し、学校現場できめ細かな対応をするよう求める通知を各教育委員会や私立学校などに出した。ただ実際にどんな対応をするかの判断は各学校にゆだねられているのが現状だ。

 LGBTの子供や若者の支援をしている認定NPO法人「ReBit」(東京都)の小川奈津己さん(31)は、性的少数者への配慮は、さまざまな事情を抱える子供への対応にもつながる、と考える。「学校のトイレは集団で利用するのが当然というつくりになっているが、男子トイレで個室に入りにくい、女子トイレで生理用ナプキンを包みからはがす音が気になるという声も聞く。誰が入ってもよい独立したトイレは、こうした子供たちへの対応にも有効だ」と指摘する。

 その上で「学校側の配慮が子供たちにとって、自分もこのままで生きていいという自己肯定感や自尊心につながる」と強調。「周囲からは分からなくてもLGBTの子供がいるはずだ、という意識を持って先回りした対応をすることが大切だ」と訴えた。(前原彩希)

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus